これらの四種はモーゲージ・バックド・セキュリティ(MBS)と総称され、パススルー証券として総括される。なぜパススルー(Pass-through)と呼ばれるのか。
それは発行金庫は同じような金利・期日等の抵当貸付金(モーゲージーローン)をまとめてプールして信託し、その信託証書を裏づけ(Backed)として商品化・流通化しやすい証券に細分化して発行する。
そして元利金や抵当物件上の権利はそのまま細分された債券の購入者に移行し、発行体をパススルーしてしまうからである。上記の四商品は保証・平均期間等が若干異なるが、基本的には発行者は抵当債権(資産)を実質上売却したと同じ効果がある。
モーゲージ担保債券(MBB)は七五年にS&Lなどが開発したもので、パススルー証書と異なり担保物件・元利金は債券購入者(投資家)に細分化・直結せず、表面的には発行体の発行する金融債と変わらず、ローン残高は発行体の貸借対照表にそのまま残っている。
一方、ペイスルー証券とは、パススルーとMBBの中間で、八三年にFHLMcが初めて開発した。現在は証券会社、貯蓄金融機関、保険会社なども続々と発行し、一般にCMO(Collat-eralized Mortgage Obligation抵当担保債務証書)として知られている。
発行体はモーゲージ・ローンを担保としてCMOを発行し、財務諸表上は債務として記帳されるが、元利金返済はCMO購入者(投資家)に直結(ペイスルー)しており、担保期間グループに応じ長中短各期の多様な債券が発行可能で、投資家のニーズに随時適合し、そのため多種多様の投資家をこの市場に呼びこむことに成功した。
民間発行体は主に特別の金融子会社を作り、これに発行させて自分は債務の直接負担者とはなっていない。しかし担保・格付けは厳格に守られているので投資市場での評価は良好で、最も標準的な抵当債権担保証券として着実に現在市場を拡大している。
2014年5月2日金曜日
2014年4月17日木曜日
国際金融危機の脅威
国際資本移動において枢要な役割を演じているユーロ市場では、原則として各種の規制が存在しない。また、当局によるユーロ銀行の監督も母国の銀行に対する監督に比べればそれほど厳格なものではないことが多い。この状況下では、仮に何らかの事態が発生し、ユーロ銀行が破綻に瀕した場合、インターパンク市場を通じて次々と他行に波及するリスクが無視しえなくなる。実際、ユーロ市場ではこれまで数度にわたって、ユーロ銀行の経営破綻や、ユーロ市場全体が危機に直面するシステミックーリスクを経験してきた。
主要国の金融当局は、こうした国際金融面におげる多くの問題に対応するため、IMF(国際通貨基金)やBIS(国際決済銀行)といった国際機関の場で協議してきた。このなかで、七四年に、主要先進国で構成されているG‐10(当初は主要先進一〇ヵ国で構成されていたが、その後二ヵ国を追加)は、こうした問題への対応に向けて。パーセル委員会(BIS本部がパーセルに置かれていることに因んだ通称)をBISの中に設置した。
同委員会の課題は、実体的に無規制の下で、あまりにも巨大化した市場から生じるさまざまなリスクに対して、これをいかに抑制し管理するかを検討するとともに、仮に金融危機が起こった場合の対応について、主要国間で基本的な合意を取り決めることであった。だが、パーセル委員会が打ち出した処方簾は、実際の金融危機に直面するとほとんど実効を伴わないものであった。そして、いくつかの試行錯誤のなかで辿り着いたのが、九二年三月末(日本は九三年三月末)から正式に適用されている、BIS自己資本比率規制であった。
七四年六月、ドイツの中堅銀行として名が知られていたヘルシュタット銀行が為替投機の失敗を主因に経営危機に陥り、監督当局から業務の認可取消し及び清算を命じられた。これを受けて、ユーロ市場では一気に流動性リスクが高まり、インターパンク取引を中心に重大な状況に陥った。一方、同行は外為市場において大規模な為替取引を行っていたが、同行とドル買い・マルク売りの外為取引を行っていた多数の銀行は、ドルの受取りが困難となり、多大の損失を被るごとになった。
ヘルシュタット銀行の閉鎖は、時間的には、同行からドルを買うために欧州市場でマルクの払込みを済ませた後、ドルの受取りが可能になる米国市場のオープンをみる前に命じられたからである。主要国間における資本取引の巨大化とともに、こうした外国為替取引に付随する決済リスクが絶大なものとなり、システミックーリスクが発生しかねないことが、はからずもヘルシュタット銀行の破綻で明確に認識させられることになった。
主要国の金融当局は、こうした国際金融面におげる多くの問題に対応するため、IMF(国際通貨基金)やBIS(国際決済銀行)といった国際機関の場で協議してきた。このなかで、七四年に、主要先進国で構成されているG‐10(当初は主要先進一〇ヵ国で構成されていたが、その後二ヵ国を追加)は、こうした問題への対応に向けて。パーセル委員会(BIS本部がパーセルに置かれていることに因んだ通称)をBISの中に設置した。
同委員会の課題は、実体的に無規制の下で、あまりにも巨大化した市場から生じるさまざまなリスクに対して、これをいかに抑制し管理するかを検討するとともに、仮に金融危機が起こった場合の対応について、主要国間で基本的な合意を取り決めることであった。だが、パーセル委員会が打ち出した処方簾は、実際の金融危機に直面するとほとんど実効を伴わないものであった。そして、いくつかの試行錯誤のなかで辿り着いたのが、九二年三月末(日本は九三年三月末)から正式に適用されている、BIS自己資本比率規制であった。
七四年六月、ドイツの中堅銀行として名が知られていたヘルシュタット銀行が為替投機の失敗を主因に経営危機に陥り、監督当局から業務の認可取消し及び清算を命じられた。これを受けて、ユーロ市場では一気に流動性リスクが高まり、インターパンク取引を中心に重大な状況に陥った。一方、同行は外為市場において大規模な為替取引を行っていたが、同行とドル買い・マルク売りの外為取引を行っていた多数の銀行は、ドルの受取りが困難となり、多大の損失を被るごとになった。
ヘルシュタット銀行の閉鎖は、時間的には、同行からドルを買うために欧州市場でマルクの払込みを済ませた後、ドルの受取りが可能になる米国市場のオープンをみる前に命じられたからである。主要国間における資本取引の巨大化とともに、こうした外国為替取引に付随する決済リスクが絶大なものとなり、システミックーリスクが発生しかねないことが、はからずもヘルシュタット銀行の破綻で明確に認識させられることになった。
2013年12月25日水曜日
新しいソフトウェア
月末になると請求書がくるわけだ。もっと想像を膨らませば、ホームージュークボックスなどというのも考えられる。六〇年代風のロックンロールーパ上アイー、二人のロマンチックなディナー、テキサスーメキシカン風の野趣あふれるバーベキュー用に、もちろんあなた向きにあつらえて、夕べの音楽をオーダーできるのだ。電気信号にスクランブルをかけて録音はできないようになっており、聴くたびに支払うシステムである。それでは、我々が知っているようなレコード店はどうなるだろうか。そう、彼らはもはや過去のものである。
最後にもう一つ例を挙げてみよう。一〇年か一五年たてば、今我々が見ているようなパソコンは骨董品になってしまう可能性が高い。パソコンというのは結構悩みの種である。ハードディスクが壊れたり、メモリーが足りないという表示がいきなり出たり、新しいソフトウエアや拡張カードの複雑怪奇な設定で悪戦苦闘したり、ハッカーが夜中にいっさいがっさい持っていってしまうことを心配したりと、経験者ならパソコンには欠点もあるということがわかるはずだ。
しかし、もし情報公共サービスなどというものがあったらどうだろうか。電子手帳や携帯電話を持ち歩く代わりに、インフォポート(情報端末)とでもいう、画面と電話接続端子、それからタッチペン、キーボード、あるいばマイクなどの入力手段をフル装備した小さな機器を持ち歩くのだ。インフォポートを使って、ユーザーはAT&Tか、ブリティッシューテレコム、あるいはペルーアトランディックにある、小さな自分のフォルダーに接続する。その小さなフォルダーには自分のすべてのファイルが安全に保存されていて、夜中に泥棒が入ったり、電圧変動が起きたりする危険もない。
新しいソフトウェアが必要になったらいつでもすぐ手に入る。保存容量が足らなくなったら?心配ない。すぐに追加してもらえる。すぐ容量が足りなくなったり壊れたりするパソコンなどではなく、容量はほとんど無限で、ずっと頑丈な情報公共サービスが使えるのだ。この例はいささか夢物語に聞こえるかもしれないが、既存の市場と潜在的な市場の両方について機能面から考えられなければ、未来をつくり出すことはほとんど不可能である。
未来をつくり出す一つの方法は、従来の機能をまったく新しい手段で実現することである。このよい例がヤマハの電子ピアノである。従来のピアノをコンピューター技術の面から見直すことで、一つ一つの音、一つ一つのニュアンスにいたるまで偉大なピアニストの演奏を、自称ルビンシュタインが再現できるようにした。既存の機能に新しい衣装を着せた例としてはほかに、シャープの電子手帳や現金自動支払機がある。
最後にもう一つ例を挙げてみよう。一〇年か一五年たてば、今我々が見ているようなパソコンは骨董品になってしまう可能性が高い。パソコンというのは結構悩みの種である。ハードディスクが壊れたり、メモリーが足りないという表示がいきなり出たり、新しいソフトウエアや拡張カードの複雑怪奇な設定で悪戦苦闘したり、ハッカーが夜中にいっさいがっさい持っていってしまうことを心配したりと、経験者ならパソコンには欠点もあるということがわかるはずだ。
しかし、もし情報公共サービスなどというものがあったらどうだろうか。電子手帳や携帯電話を持ち歩く代わりに、インフォポート(情報端末)とでもいう、画面と電話接続端子、それからタッチペン、キーボード、あるいばマイクなどの入力手段をフル装備した小さな機器を持ち歩くのだ。インフォポートを使って、ユーザーはAT&Tか、ブリティッシューテレコム、あるいはペルーアトランディックにある、小さな自分のフォルダーに接続する。その小さなフォルダーには自分のすべてのファイルが安全に保存されていて、夜中に泥棒が入ったり、電圧変動が起きたりする危険もない。
新しいソフトウェアが必要になったらいつでもすぐ手に入る。保存容量が足らなくなったら?心配ない。すぐに追加してもらえる。すぐ容量が足りなくなったり壊れたりするパソコンなどではなく、容量はほとんど無限で、ずっと頑丈な情報公共サービスが使えるのだ。この例はいささか夢物語に聞こえるかもしれないが、既存の市場と潜在的な市場の両方について機能面から考えられなければ、未来をつくり出すことはほとんど不可能である。
未来をつくり出す一つの方法は、従来の機能をまったく新しい手段で実現することである。このよい例がヤマハの電子ピアノである。従来のピアノをコンピューター技術の面から見直すことで、一つ一つの音、一つ一つのニュアンスにいたるまで偉大なピアニストの演奏を、自称ルビンシュタインが再現できるようにした。既存の機能に新しい衣装を着せた例としてはほかに、シャープの電子手帳や現金自動支払機がある。
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